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Environment 環境

汚染防止

「汚染防止」についてご紹介している住友商事のサステナビリティページです。

基本的な考え方

グローバルに幅広い地域で事業を展開している住友商事グループは、環境方針で示しているとおり、環境関連法規の遵守、循環型社会構築への寄与に努めます。具体的には、排水・汚泥・排気などによる汚染防止について、法令基準の遵守のみならず、廃棄物の削減・再利用・リサイクルなどの環境負荷低減などに取り組み、持続可能な社会を実現していくことが重要だと考えており、各事業活動を通じて課題解決に取り組んでいきます。

株式会社ディ・エフ・エフ

農薬・肥料販売事業における環境負荷軽減のための取り組み

農家のニーズに応えた高品質な農薬・肥料を世界中に届け、農作物の生産性向上に寄与すること、これこそが当社の農薬・肥料販売事業の最大のミッションです。輸入・生産・ディストリビューション・直販といった機能を各国市場の特性を踏まえ選択し組み合わせ、農薬・肥料販売事業を現在約40カ国で展開しています。国によっては、農薬の空ボトルやアルミバッグ等が適切に処分されずに放棄され、環境汚染を起こす可能性や残存した農薬による事故や環境への悪影響が懸念されています。ブラジルのアグロアマゾニア社、メキシコのサミットアグロメキシコ社では、農薬空容器の回収・リサイクルに同業他社とともに業界として取り組み、環境保全に努めています。一方、農薬そのものの環境負荷低減のため、バイオ農薬への取り組み(スペインのFutureco社やチリのBio Insumos Nativa社などバイオ農薬メーカーへの出資参画、グローバル商品開発組織を立ち上げてのバイオ農薬取り扱い強化等)や、農薬だけに頼らない環境負荷の低い Integrated Pest Management(IPM:総合的病害虫防除)にも取り組んでいます。IPMの一つとして信越化学工業㈱の開発した昆虫の性フェロモンを用いた交信攪乱剤(フェロモン剤)の普及に努めています。フェロモン剤は目的の害虫以外の生物には無害であり、害虫個体数の減少はもとより、植物の内部に侵入する防除が困難な害虫にも効果がある他、害虫の殺虫剤への抵抗性抑制も期待できます。現在、フランスの果樹園の約60%でこの防除法が採用されています。フランスのみならずポーランド、ブルガリア、トルコ等の東欧・中東地域にも販売を広げる等、これらの国での環境負荷を低減した農業生産の普及に貢献しています。また、緩効性肥料(肥料の溶出速度をコントロールし、肥料成分の有効利用率を高めることで減肥につながる)やバイオスティミュラント(植物が本来持っている免疫力・活力を高め、病害虫や寒暖等のストレスに対する耐性を上げることで減肥につながる)の拡販を通じて、従来の化学肥料の施肥量を減らし耕地への環境負荷を減らす取り組み(このような高機能肥料が主力商品であるルーマニアのNaturevo社への出資参画等)を行っています。

スペインのバイオ農薬メーカーに出資

ブラジル農業資材直販事業(アグロアマゾニア社)

フェロモン剤使用の様子

株式会社ディ・エフ・エフ

船舶燃料の環境負荷低減

当社は1954年から海運会社向けに船舶燃料の供給事業を国内外で展開しています。また、海運業界の環境負荷の低減に貢献すべく、硫黄酸化物が排出されない、かつ窒素酸化物も従来比40-70%減、二酸化炭素も20%減となるLNG燃料の供給事業にも取り組んでいます。具体的には上野トランステック㈱、横浜川崎国際港湾㈱ならびに㈱日本政策投資銀行との合弁会社を通じてLNGバンカリング船を発注、東京湾でのLNG燃料供給開始の準備を進めています。
国際連合の専門機関である国際海事機関(IMO)は、世界中の海上輸送から発生する温室効果ガス(GHG)の排出量を2050年頃までにゼロにする戦略を掲げています。このような中、アンモニアは燃焼時にCO2を排出しないため、海運業界におけるGHG排出量削減に大きく寄与する可能性のある次世代の代替船舶燃料として期待されています。特にグリーンアンモニアは、再生可能な電気、水、空気のみから製造され、ライフサイクルにおいてCO2を排出しないため、海運業界のカーボンフリー化に大きく貢献する可能性を秘めています。当社はA.P. Moller - Maersk A/S他パートナー各社とシンガポール、北米東海岸における船舶向けアンモニア燃料供給の事業化に向けた共同検討を進めており、本取り組みを通じてGHGを排出しない船舶燃料の供給・輸送・貯蔵・バンカリングを含む包括的サプライチェーンを構築し、海運業界の脱炭素化への貢献を目指します。

株式会社ディ・エフ・エフ