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Social 社会

社会的責任

「社会的責任」についてご紹介している住友商事のサステナビリティページです。

顧客責任に関する基本的な考え方

方針・基本的な考え方

顧客責任に関する基本的な考え方

住友商事グループは、テレビ通販、食品スーパーなど消費者に近い商品・サービス事業も展開していますが、社会に深刻な悪影響をもたらし、企業の社会的責任に反するような商品(安全性が確認されておらず社会的に問題視されている商品、人権・人格・名誉などを傷つける可能性のある商品、他社製品などへの誹謗中傷表現がある商品、特許権・実用新案件、意匠権、商標権、著作権などの知的所有権、その他第三者の権利を侵害する商品など)は取り扱いません。また、商品・サービスの安全に関する法律や規制、品質基準を遵守します。万が一、当社グループの提供した商品・サービスに品質上の問題が起こった場合には、被害拡大を防ぐために迅速に対応し、原因究明・再発防止に努めます。

責任ある広告・マーケティング

ライフスタイル・リテイル分野など、消費者に直接商品を届けるビジネスについては、広告表現が消費者に与える影響の重要性を十分認識しています。安心・安全を最優先し、社会的な責任を十分考慮した広告やマーケティング活動を実施しています。消費者の立場を重視し、常に事実に基づく表現を基本とし、商品・サービスの特性や品質などを誤認させるような表現は用いません。

地域雇用の創出

当社グループは、世界各国で大規模な資源開発、インフラ整備、製造・加工・販売業などを展開しているため、事業活動を通じて同国・地域の経済やライフスタイルに与える影響は小さくありません。事業活動を展開する上では、同国・地域の歴史に目を向け、現地に住む人々に思いを寄せる責任があることを認識し、地域の雇用創出・促進のみならず、持続的な発展のために技能開発、自立支援、地域文化や環境保護などにも取り組み、地域の発展に貢献していきます。

食品の安全性

個別方針

食品の安全性

ライフスタイルグループ食料ビジネスラインでは、2003年に食品安全管理の担当ラインを設置し、グループ全体での食品安全管理に取り組んでいます。

ビジョン

生活者目線で、食と健康に関する社会課題に向き合い、暮らしを楽しくする

食品安全管理方針

住友商事食料ビジネスラインおよび住商フーズでは、食の安全・安心を最優先し、商品管理(原材料・添加物・表示)、サプライヤー管理(品質管理・工程管理)、食品安全情報の収集・従業員教育などの食品安全管理活動を通じて、食品関連法令を遵守し、食品による危害の発生を防止し、安全・安心な食料・加工食品・生鮮食品の提供に努めます。

食料ビジネスの課題と対応方針

当社グループでは、原材料調達から消費者の皆様に製品やサービスが届くところまで幅広いバリューチェーンを形成しており、「食の安全・安心」に貢献するとともに、機能性に優れた食品を取り扱うことにより、栄養問題にも取り組んでいきます。付随する諸課題(以下、事例)を認識し、未然の防止ならびに影響の低減に向けた取り組みを実施します。

重点課題 主要なテーマ 管理機能・啓発
消費者の食品安全衛生の確保
加工食品・生鮮食品の安全管理
輸入食品・加工食品・生鮮食品の安全管理(産地・製造工程・工場、原材料、食品添加物、異物、残留農薬、遺伝子組み換え食品等)
  • HACCPの考え方に基づく「店舗衛生管理計画」による管理
  • 商品部による取引先工場調査の実施
  • 食品安全担当による食品安全管理規程に則った、輸入食品・加工食品・生鮮食品の食品安全管理
    • サプライヤー管理
      (品質管理体制調査・工場調査等)
    • 商品管理
      (商品カルテによる商品情報管理)
    • 所属員の教育・啓発
食品における責任あるマーケティング 食品アレルギーや食品添加物に関する情報の提供
輸入食品・加工食品・生鮮食品の原材料・食品添加物・産地・食品アレルギー等に関する正確な情報の提供・表示。
  • 原材料登録システムによる表示管理の徹底
  • 食品表示に関する確認スキルの向上
  • 食品安全担当によるチェックおよび商品カルテ管理による商品情報(原材料・食品添加物・産地・食品アレルギー等)の正確な表示・顧客への提供
酒類における責任あるマーケティング 未成年者や妊婦の飲酒防止に関する情報提供
  • 酒税法等に関する社内教育
消費者の食の栄養バランスの確保 店内加工品の栄養成分の表示
  • 顧客が自ら求める食品を選択するための情報提供

より栄養素の高い食品へのアクセス

当社グループは、食料分野において、青果や食肉を中心とした生鮮流通・加工事業や、穀物・油脂、砂糖などの食品原料事業、スーパーマーケットやドラッグストアのリテイル事業など川上から川下まで広い事業領域において食と健康をテーマにビジネスを展開し社会課題に取り組んでいます。
先進国においては、超高齢社会を迎えた現在、高齢者の低栄養化・栄養バランスの偏りによる医療費の増加や要介護者の増加は大きな課題となっています。さらに糖尿病や腎臓病等食事制限が必要な在宅療養患者向けの栄養維持、肥満を防止する栄養バランスの確保が必要です。また、新興国においては、貧困等によって引き起こされる飢餓や栄養不足が社会課題となっています。

サミット、トモズが併設する一部の店舗にて、「食と健康」で地域のお客様に寄り添う場として、「健康コミュニティコーナー『けんコミ』」を展開しています。ご来店されるお客様の健康状態セルフチェックや常駐する管理栄養士による栄養指導や健康相談、レシピ紹介なども行っています。

当社グループは、食の安定供給を通じた栄養改善や、栄養価の高い製品の提供・販売促進などを通じて社会課題解決に寄与し、人々が健康で豊かに暮らせる社会づくりを進めていきます。

目標

目標

目標

住友商事グループは、生活者目線で、食と健康に関する社会課題に向き合い、暮らしを楽しくすることをテーマに、食の安全・安心を最優先し、良質な栄養源への安定したアクセスを、ビジネスを通じて提供します。また、健康や栄養面に配慮した商品・サービス、環境やサステナビリティ等の多様なニーズに対応した、付加価値の高いスペシャリティ商品・サービスの開発・提供を目指します。

食品ビジネスでの品質管理体制

体制

食品ビジネスでの品質管理体制

食生活の多様化、食品流通のグローバル化、健康意識の高まり等を背景に、食の安全・安心に対する消費者の関心は、一層高まっています。一方で食品表示基準違反、農薬等の残留基準値超過、安全性未審査の添加物を使用した食品の流通といった、食の安全・安心をおびやかす事件や問題が発生しています。
ライフスタイルグループ食料ビジネスラインおよび住商フーズでは、これらの課題に対応するため、食の安全・安心を最優先し、食品安全担当(ライフスタイルグループ内部統制・コンプライアンス推進チーム食品安全担当および住商フーズ食品安全管理室)を中心に品質管理体制を整備しています。

ライフスタイルグループ食料ビジネスラインおよびグループ会社の住商フーズでは食品安全管理に関して以下のような取り組みを実施しています。

  • 食品安全に関する従業員の教育・啓蒙活動
  • 食品安全・食品表示等に関する管理
  • グループ会社及びサプライヤーの食品安全管理状況の調査・工場調査
  • サプライチェーンにおけるサステナビリティ対応

食料ビジネスでのサプライヤー体制チェック

新規サプライヤー体制チェック

食料ビジネスラインおよび住商フーズでは、食品安全管理規程に則り、新規取引開始時に、食品安全担当(ライフスタイルグループ食品安全担当および住商フーズ食品安全管理室)が品質管理状況の事前調査票を使用し、サプライヤーの品質管理体制・製造工程・取引状況・食品安全規格の認証取得状況・サステナビリティへの対応状況等を確認の上、必要と判断する工場の調査を行っています。

海外サプライヤー定期監査を通じた食の安全確保

また、食品安全管理規程に則り、海外サプライヤーとの新規取引開始時に加え、品質・製造工程の管理体制、商品リスク特性・商品取扱い状況等により食品安全担当が調査必要と判断する工場を対象に、原則5年に1回の頻度での食品安全担当による工場調査も行っています。また海外サプライヤーに対してはサステナビリティ対応状況について調査票による確認を行っています。

工場調査

工場調査に関する手順と実績は以下の通りです。

工程 内容
対象先と制度設定 食料ビジネスラインおよび住商フーズでは、食品安全管理規程(委託先管理マニュアル・仕入管理マニュアル)に則り、輸入食品・加工食品のサプライヤー工場に対し、管理体制・食品安全認証取得状況等について事前調査票による書面調査の上、商品のリスク特性・取扱状況も考慮し、食品安全担当が必要と判断する工場に対し、工場調査シートを用いて工場調査を実施。
工場調査 取引開始時および取引開始以降、原則5年に1回の頻度で調査実施。(食品安全担当が必要と判断する場合は都度調査実施)
2021年度 2022年度 2023年度
工場調査実績 (工場数) 17工場 19工場 15工場

認証

食料ビジネスラインのグループ会社ではHACCPに基づく食品安全管理に対応した食品安全規格認証を取得し、食品安全管理体制の構築・運用を行っています。

SQF、FSSC22000、ISO22000、JFSなどHACCPに対応した食品安全規格認証を取得しているグループ会社

  • SQF認証取得:Juice Products New Zealand Limited
  • FSSC22000認証取得:日新製糖(2024年10月よりウェルネオシュガーに社名変更)、伊藤忠製糖(ウェルネオシュガーグループ)
  • ISO22000認証取得:住商フーズ川崎塩浜プロセスセンター
  • JFS-B認証取得:サミット製油、新光糖業

食品安全に関する責任あるマーケティングおよびコンプライアンスに関する教育訓練プログラム

食品安全に関する責任あるマーケティングおよびコンプライアンスについて、社員の食品安全、法令遵守、サステナビリティに関する意識・知識向上を目的とした研修プログラムを実施しています。

主な内容 ①食品安全管理導入セミナー(年1回以上実施)
  • 食品安全に関する責任あるマーケティングにかかる事項
    (食品事業者の責務・食品安全管理・サステナビリティ)
  • 食品関連法規に関する事項(食品衛生法・食品表示法他)
  • 食品安全の取組み体制(社内規程・ルール・組織体制)
  • 食品の商品管理・品質管理・工程管理に関する事項
②フードコンプライアンス委員会(年6回隔月実施)
食品安全管理・サステナビリティ・コンプライアンス関連情報のアップデート・周知
受講対象者 ①ライフスタイルグループ食料ビジネスライン所属員・住商フーズ所属員。(採用・異動等の所属時に必須受講)
②ライフスタイルグループ食料ビジネスライン・住商フーズの食品安全担当、営業各部・物流関連部署・グループ会社から選任の委員メンバーが参加。 (年6回、隔月実施)
受講状況 2021年度 2022年度 2023年度
受講者数 ①1名
②15名/回
①30名
②14名/回
①10名
②14名/回

加工食品の負の影響への取り組み

取り組み

加工食品の負の影響への取り組み

社会的弱者に対する加工食品の負の影響への取組み

加工食品の表示は、食物アレルギーをお持ちの方が食品を摂取する際の安全性の確保及び特定物質の大量摂取による健康被害を避けるために重要な情報です。当社グループのサミットは、食物アレルギーをお持ちの方の健康被害を防ぐべく、法令に則り分かりやすい食品表示に努めています。
当社食料ビジネスラインおよび住商フーズでは、原材料・食品添加物・食物アレルギーに関わるアレルゲン・原産国等の商品情報について食品安全管理担当による確認を行い、法令に則り、正確で分かりやすい食品表示および情報の提供に努めています。

健康を訴求し負の影響を排除する商品・サービスの開発と提供

ウェルネオシュガーは、糖のチカラと可能性を切り拓き、“Well-being”(幸せ・健康)の実現を目指します。
ウェルネオシュガーグループの日新製糖(2024年10月よりウェルネオシュガーに社名変更)では一般的な砂糖をはじめ様々な砂糖・甘味料製品を提供しており、腸内のビフィズス菌増殖促進物質として有効なガラクトオリゴ糖を使用した商品や、骨の強化に必要なカルシウムとマグネシウムを配合した商品など、生活者のニーズに合わせた、社会課題の解決につながる商品の開発・提供を行っています。
日新製糖(2024年10月よりウェルネオシュガーに社名変更)のオリゴ糖「カップオリゴ」は、牛乳の中に含まれる乳糖を原料に、バイオ技術を駆使して開発したものです。「カップオリゴ」はビフィズス菌増殖促進物質として有効なガラクトオリゴ糖を主成分とする食品用糖質で、物性面に優れ、しかも母乳にも含まれる素材でつくられた安心安全な製品です。 ガラクトオリゴ糖の機能性に関する研究は、現在世界中で論文数が増え、非常に注目度が高まっています。

グループの住商フーズおよびサミット製油では、高まる健康意識ニーズにこたえて様々な機能性を有するプレミアム植物油を世界各地から調達し、顧客・消費者へ提供しています。
アマニ油、エゴマ油には、体内で作り出すことができない「必須脂肪酸」で人体の健康維持機能をサポートしてくれるオメガ3(n-3系脂肪酸)が含まれており、機能性表示食品へも展開されています。

食の安全・安心に関する取り組み

当社グループでは、お客様に安心して召し上がっていただける商品をお届けするために、法律で定められた基準よりもさらに厳しい独自の品質管理基準を設定、管理しています。

工程 食の安全
原材料管理
  • 輸入食品・加工食品の原材料・食品添加物・製造工程・産地・商品規格・表示・分析情報等について、食品安全担当が法令・規格基準への準拠を審査の上、商品カルテシステムにて管理
製造・品質管理
  • 輸入食品・加工食品のサプライヤー工場調査に加え、各種検査結果で法令及び契約に定める規格への準拠を確認
  • 商品特性に応じ適宜検査項目を選定
    (残留農薬検査、微生物検査、 理化学検査、官能検査)
  • 検査頻度は商品特性・商品取扱い状況に応じて個別に設定
物流管理
  • 物流センター施設の管理
  • 冷凍/チルド/低温の温度帯別の保管、配送の実施
店舗管理
  • 店舗での衛生管理に関する教育 •HACCPに沿った衛生管理の実施

社会的弱者に対するアルコール製品の負の影響への取組み

サミット

住友商事グループのサミットでは地域に密着したリテイル事業を展開し、社会的弱者を支援する以下の取組みを実施しています。

サミットでは、酒類・たばこを販売しており、20歳未満者への酒類・たばこの販売防止を徹底しています。 20歳未満者の飲酒は、身体(性機能・脳・肝臓等)の成長を妨げる、飲酒開始年齢が若いほどアルコール依存症に陥るリスクが高まる、危険な行動を取りやすいこと等が指摘されており、健康への影響をはじめ、多大な悪影響を及ぼします。
酒類販売を行うサミットでは、責任ある事業者として、飲酒によってこれらの負の影響が20歳未満者に及ぼされうることを認識しており、20歳未満者をはじめとする社会的弱者に負の影響が及ばないよう、以下の通り予防策を講じて真摯に取り組んでいます。

1. お客様への注意喚起
20歳未満者に対して酒類販売をしない旨を記載したポスターの掲示や、商品が酒類であると認識できる表示等を通じ、注意喚起を行っています。 また、これらのポスター表示や区分陳列が適正か、運用も正しく行われているかについて、店舗責任者による定期的な確認を実施しています。

2. レジでの年齢確認
20歳未満者への酒類販売防止に向けて、酒類販売の際には必ず年齢確認を行っています。セルフレジについては、酒類を購入するとアラームが点灯しアテンダント係が確認をしたうえで解除する仕組みを導入しています。

3. 定期的な従業員研修の実施
サミットでは、酒類に関する知識やお客様への注意喚起に関して自社従業員への教育・啓発を定期的に実施することを通じて、20歳未満者に酒類を販売しないよう徹底しています。部門研修テキストへの記載や、夏休みや年末など飲酒の機会が増加する前に、連絡会や発信文書で店舗従業員に対し注意喚起を行っています。

4. ノンアルコール商品の販売
サミットでは、ノンアルコール商品やアルコール度数の低い酒類等をはじめとした負の影響の少ない商品の販売にも積極的に取り組んでいます。

安全・安心な地域社会づくり 地域社会のより良い未来のために

サミット

当社グループのサミットは、「地域コミュニティとの共生」を図るため、地域の生活を支えるインフラとしての機能発揮のみならず、学校、商店街、自治体との連携による地域活性化、地域の人々が集う「ふれあいの場」づくりに取り組んでいます。
人々が集まるスーパーマーケットには、コミュニケーションが生まれます。インフラとして地域の生活を支えるのはもちろんのこと、地域の方々が「楽しい」「ほっとできる」場所でありたいと考えています。

災害時にも人々の生活を支えるインフラであり続けるため、「自然災害発生時事業継続計画」を策定する他、店舗が所在する自治体との災害支援協定締結やオリジナル防災ガイドBOOKの配布を行っています。
また、地域の小学校・中学校の店舗見学や体験学習受け入れ、店頭回収したペットボトルキャップ売却代金の寄付活動、地域との交流を深めるお楽しみ店内企画なども実施しています。
地域コミュニティとの共生の取組みの一例として、毎年、当社本部がある東京都杉並区の大宮八幡宮で杉並花笠祭りを開催しており、お取引先様にご協力いただく出店ブースの他、地元商店会と当社社員による花笠踊りパレードや抽選会等のイベントがあり、例年2万人以上の方にご来場いただく初冬の風物詩となっています。

住商フーズ

当社グループの住商フーズでは、Con Manos De Mujer(CMM:英語名:WOMAN'S HAND)認証コーヒーを取り扱っています。CMM認証は、女性の社会的地位の向上・経済的環境の改善を目的に、2010年にMayacertS.A.がAsobagri組合と共に立ち上げたもので、認証コーヒーの価格に付与されるプレミアムは、奨学金や医療費補助等に形を変え、組合を通して所属する女性生産者が活躍する場、自己実現を支援しています。

また、同社は、人と環境に配慮して生産された開発途上国の原料や製品を適正な価格で継続的に購入することにより、立場の弱い開発途上国の生産者や労働者の生活改善と自立を目指す貿易のしくみ「フェアトレード」の認証商品を複数取り扱っています。
フェアトレード認証のコーヒーやごま等を世界各地から積極的に輸入し、取扱商品、産地や販路の拡大、トレードに限らない生産地の取組みやフェアトレードの意義や良さをメーカーや消費者に伝える活動を行っています。

世界人口が増加を続ける一方で、危惧されているのが将来的な食資源不足です。生産時の水消費量は牛を飼育する場合の1/8、温室効果ガス排出量(CO2換算)が1/85と、環境負荷も少なく、サステナブルフーズとしての価値が改めて認識されている「大豆」は今、未来の課題に応え得る食品としても注目を集めています。
当社グループの住商フーズでは、栄養価が高く、地球環境負荷も低いこの価値に早くから着目し、環境負荷と食料問題に貢献する代替プロテインとしての大豆の取り扱いを拡大しています。

トモズ

高齢化の進展等によりドラッグストアに求められる機能が増加しつつある中、グループ会社のトモズでは、地域の人々の健康で豊かな生活をサポートする「かかりつけドラッグストア」を目指し、従来のドラッグストア・調剤薬局機能に加え、健康計測器を用いたセルフチェックや管理栄養士による栄養相談、セミナー・健康イベントの開催、特定保健指導の実施の他、ビデオ通話によるオンライン服薬指導、在宅調剤時に管理栄養士が薬剤師に同行し、在宅患者に向け栄養指導を行う等、専門性を活かした様々なサービスを展開しています。また、トモズは、お客様の健康で豊かな生活を実現するため、2017年7月末をもって、全店舗でタバコの販売を中止しました。これに先立ち、トモズ店舗では、禁煙サポートを目的として、店舗近隣にある禁煙外来医療機関や禁煙補助商品の紹介、ならびに管理栄養士による禁煙前後における栄養指導などを行っています。また、社内では、お客様とともに禁煙に取り組む試みとして、禁煙プログラムを補助する従業員向けの福利厚生制度を導入しました。こうした取り組みが評価され、先般、日本禁煙学会から感謝状を頂きました。

(参考)トモズは禁煙サポートへの取り組みを強化します

鉱山事業における取り組み

“Social License to Operate”(社会的な操業許可)という言葉は、社会から事業活動を行う許可を得るという意味ですが、とりわけ鉱山事業は開発によって生じる環境負荷の軽減や地域社会の持続可能な発展のための取り組みが要請されます。当社グループは、鉱山事業を行う上で、法令遵守および”Social License to Operate”という考え方を重視しており、事業活動を行う全ての採掘現場においてリハビリテーションに取り組み、生態系への影響最小化、回復への寄与に努めます。

また、鉱山はいつか生産を終えて閉山してしまいます。従って、その後も地域が持続的に発展できるよう、経済的な自立を後押しすることや採掘後の環境影響を最小化することが重要です。当社は、鉱山事業参画時には必ず、鉱山寿命を踏まえた事業計画を策定しており、例えばこれには閉山に向けた原状復帰に必要な費用なども含まれています。実際に閉山する際には各国の法令などにのっとり、適切に閉鎖していきます。

メディア事業・デジタル事業における取り組み

当社グループは、顧客から提供される個人情報を尊重し、データプライバシーに関して最大限の注意を払っています。特に厳密・適切な管理が求められるメディア事業やデジタル事業においては、その重要性を認識し、個人情報の取り扱いに関する法令、行政機関が定める指針、その他の規範などの遵守を徹底しています。例えば、通信販売「ショップチャンネル」を運営するジュピターショップチャンネル、ITサービスを提供するSCSK、携帯電話販売事業を展開するティーガイアでは、日本工業規格「JIS Q 15001個人情報保護マネジメントシステム―要求事項」に適合して、個人情報の取り扱いが適切に行われていると認定され、プライバシーマークを取得しています。また、番組供給などのメディア事業を展開するにあたっては、言論および表現の自由を守り、民主主義の精神に従い、基本的人権と世論を尊び、法と秩序を尊重して、社会の信頼に応えるように努めています。

顧客責任に関する業界イニシアチブへの参画

イニシアチブへの参画

顧客責任に関する業界イニシアチブへの参画

当社グループの中でも消費者に直接商品を届けている、通信販売「ショップチャンネル」を運営するジュピターショップチャンネル、食品スーパーマーケットチェーンのサミット、調剤薬局併設ドラッグストアを展開するトモズなどでは、それぞれが関連する以下の業界イニシアチブに参画しています。
(2024年6月時点)

日本通信販売協会
特定商取引法の第30条に位置付けられた通信販売業界を代表する公益法人。「安心・便利な」 通信販売を目指して、取引公正化に資する各種ガイドラインの作成・周知、消費者・事業者から寄せられる苦情相談の解決、各種調査や情報交換による業界動向の把握、関係法規制をクリアした通販事業者(正会員)のみ利用できるジャドママークの普及等を、消費者団体や官公庁などと協力して推進。

オール日本スーパーマーケット協会
「教育」「商品」「情報」の3つの側面から会員企業をサポートし、業界全体の発展に寄与することを目的に1962年に設立

日本スーパーマーケット協会
地域社会とともに食料品流通政策を立案・提言・推進していくために1999年に設立。

日本チェーンストア協会
チェーンストアの健全な発展と普及を図ることにより、小売業の経営の改善を通じて、流通機構の合理化、近代化を促進するとともに、国民生活の向上に寄与することを目的として1967年に設立。

日本保険薬局協会
安全性、利便性、経済性のキーワードの下に、国民の利益を再優先に考える保険薬局の役割を明確にするため、国民の視点に立った保険薬局の育成、関連情報と業務の効率化およびそれらに付随する各種基盤整備などを行い、真に国民から信頼と満足が得られる保険薬局の実現に寄与することを目的とする。

アルコールの安全性に関する業界イニシアチブへの参画

アルコール飲料への依存症、急性アルコール中毒、20歳未満者の飲酒等のアルコールが社会的弱者に対して与える負の影響に配慮し、住友商事グループでは以下の団体に加盟し、情報収集と業界動向を確認しています。

東京小売酒販組合
酒類については、法律による酒税の保全と致酔性飲料としての商品特性から、製造とともに販売についても酒類販売業免許制度によって規制され、免許を受けたものだけが販売できることになっております。その免許の要件として人的なものとして、免許人の社会的適格性、経営知識・販売能力、経営資金の要件を考慮し付与されるものであります。
酒類販売免許の交付を受けた者の社会的責任は、関係法規を遵守して、その商品特性からの社会的弊害や国民衛生等に配慮し、飲酒文化の継承と安定した経営管理並びに適正な飲酒環境の維持・向上に努め、国民の福祉と利益を重視した対応に努め、公正なルールの下の市場競争を促進することにあります。
そのためにも組合を通じた緊密な連絡親和と相互扶助の精神に基づく活動により、個々の経営維持と業界全体の発展という共同利益の増進を図ります。

食品安全関連のイニシアチブへの参画

住友商事グループでは、安全・安心な加工食品の供給に向け、食品安全に関する情報収集、知識向上、及び意見交換を目的として以下の外部関係団体に所属しています。

一般社団法人日本食品添加物協会
食品添加物についての正しい知識の普及などを目的として、食品添加物を製造、輸入、販売、使用する企業及び団体によって1982年に日本食品添加物団体連合会を母体として設立。2014年4月に一般社団法人化した。
厚生労働省他の関係官庁との連絡指導のもと、会員に対し食品添加物の製造、販売、使用について正しい知識の普及、一般消費者に対して安全性と有用性の理解を求める活動を行い、食品関連業界の健全な発展と、一般消費者の食生活、公衆衛生の向上に寄与することを目的とした活動をしている。
住友商事は、同協会のメンバーとして食品添加物に関する情報の取得・活用、講習の受講などにより、食品添加物に関する知識の向上に努めています。

開発途上国の飢餓・貧困に関する業界イニシアチブへの参画

WFP 国連世界食糧計画への支援
住商フーズでは、飢餓と貧困の撲滅を使命とするWFP国連世界食糧計画を支援する認定NPO法人で、日本におけるWFP国連世界食糧計画の公式支援窓口である、認定NPO法人 国際連合世界食糧計画WFP協会(国連WFP協会)のサポーターとなり、活動を支援しています。

パートナーシップ構築宣言

外部との協働

パートナーシップ構築宣言

経団連会長、日商会頭、連合会長および関係大臣(内閣府、経産省、厚労省、農水省、国交省)をメンバーとする「未来を拓くパートナーシップ構築推進会議」において、2020年6月に「パートナーシップ構築宣言」の仕組みが創設されました。サプライチェーンの取引先や価値創造を図る事業者との連携・共存共栄を進めることで、新たなパートナーシップを構築することを、企業の代表者の名前で宣言するものです。

「パートナーシップ構築宣言」では、

  1. サプライチェーン全体の共存共栄と規模・系列などを越えた新たな連携
  2. 親事業者と下請事業者との望ましい取引慣行(下請中小企業振興法に基づく「振興基準」)の遵守
を宣言し、これを公表することで、各企業の取り組みの「見える化」を行います。

当社はこの趣旨に賛同するとともに、仕入先、販売先、JVパートナー、金融機関や物流会社など商流に関わるあらゆるビジネスパートナーとの健全な事業活動を通じて信頼関係を構築し、共に新たな価値を創造することを表明しました。

パートナーシップ構築宣言(2021年8月17日)登録