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Governance ガバナンス

コンプライアンス

「コンプライアンス」についてご紹介している住友商事のサステナビリティページです。

基本方針

コンプライアンスの基本方針

住友商事グループのコンプライアンスの原点は、「法と規則を守り、高潔な倫理を保持する」という行動指針を実践し、社会からの信用を得ることにあります。

そのため、コンプライアンスはあらゆる企業活動に優先し、会社が利益追求を優先するあまりコンプライアンス違反を起こすことは絶対にあってはならないという「コンプライアンス最優先」と、万が一コンプライアンス上の問題が発生したときは、マネジメントレベルを含む上司あるいは関係するコーポレートグループの各部署に対して直ちに事態を報告し、最善の措置を取るという「即一報」を基本として取り組んでいます。

「住友商事グループ・コンプライアンス・ポリシー」の制定

上記コンプライアンスの基本方針を住友商事グループ全体に明確に示すために、従来の当社の「コンプライアンス指針」を踏まえ、グループ全体に適用させる指針として「住友商事グループ・コンプライアンス・ポリシー」を取締役会の承認・監督のもと、2019年3月に制定しました。セミナーやe-learningの実施などの継続的な啓発活動を通じ、このポリシーのグループ全体への浸透・徹底を図っています。また、当社では、コンプライアンス・マニュアルを作成していますが、その有効性や妥当性に関するレビューを定期的に行い、必要に応じてその内容の改定を行います。

住友商事グループ・コンプライアンス・ポリシー

コンプライアンス管理体制

当社およびグループ各社のコンプライアンス問題に対し、より機動的な対応を図ることを目的に、コンプライアンスに関する最高責任者としてチーフ・コンプライアンス・オフィサーを置いています。また、コンプライアンス施策の企画および立案を担うコンプライアンス委員会には、コーポレートグループの部長のみではなく、営業グループのSBU長を加えるなど、当社の実態に即した施策を多面的に検討するための体制を整備しています。

引き続き、当社およびグループ各社において「コンプライアンス最優先」を実践するための体制整備を積極的に推進していきます。

コンプライアンス管理体制

スピーク・アップ制度

スピーク・アップ制度の概要、多様な窓口

競争法違反や贈収賄・腐敗行為などの各種法令違反のみならず、職場での不正行為、不正経理、ハラスメント行為など、コンプライアンスに関する問題が生じた場合またはそのおそれのある事態を知った場合には、「即一報」を行うことを社則に明記し、マネジメントレベルを含む上司あるいは関係するコーポレートグループの各部署に対して直ちに事態を報告することの徹底を図り、都度関係部署の総力を結集し、速やかに最適な対応・対策を講じています。さらに、何らかの事情で職制ラインでの報告が困難な場合に備えて、この通常ルートの他に、問題に気付いた役職員が社内外の受付窓口を通じてチーフ・コンプライアンス・オフィサーに連絡できる、「スピーク・アップ制度」(※)を2000年11月から設置しています。

  • 当社では、いわゆる内部通報制度のことを「スピーク・アップ制度」と呼んでいます。「スピーク・アップ」という言葉には、「言いにくいことでも勇気を持って発言しよう」という積極的な意味を込めており、当社のコンプライアンス体制の一つとしてふさわしい表現であると考えています。

当社のスピーク・アップ制度は、チーフ・コンプライアンス・オフィサー(コンプライアンス委員会事務局)のほかに、社外の専門業者、外部弁護士および監査役という多様な受付窓口を設けており、当社の全ての役職員(契約社員、派遣社員および出向者などを含む。)ならびに情報連絡の日前一年以内に当社の役職員であった者からの情報連絡を受け付けています。

スピーク・アップ制度の運用状況、利用の促進など

スピーク・アップ制度では、匿名による情報連絡も可能であり、連絡された事実や内容の秘密が厳守され、連絡したことにより連絡者本人に不利益となる処遇は行われないことを保証しています。

2023年度において、当社コンプライアンス委員会にて受け付けたスピーク・アップ件数は、68件(※)で、それぞれの案件に対し、チーフ・コンプライアンス・オフィサーの指揮、指示のもと事実調査を行い、適切に対処しております。

  • ここでいうスピーク・アップ件数に「即一報」の件数は含まれていません。上述のとおり、当社グループは、「即一報」を基本とし、グループ全体でその徹底を図っているため、コンプライアンスに関する問題が生じた場合またはその虞のある事態を知った場合は、主として「即一報」(職制ラインでの報告)を通じてマネジメントレベルまで報告が行われ、都度関係部署の総力を結集し、速やかに、最適な対応・対策を講じています。
スピーク・アップ制度体制
スピーク・アップ制度体制

また、当社ホームページの「お問い合わせ」などを通じて社外の方からいただいたお問い合わせや通報についても、いただいた内容に応じ、しかるべき部署が対応しています。

当社では、次の施策などを通じて、スピーク・アップ制度のさらなる利用促進を図るとともに、スピーク・アップ事案に関して、秘密厳守や不利益な取り扱いの禁止が実務上どのように徹底されているかなどについてわかりやすく説明し、より安心して同制度を利用してもらうための環境の向上を目指しています。

  • 役職員向けセミナーの実施
  • 役職員向けQ&A、スピーク・アップ制度周知動画、制度の運用状況の詳細解説のイントラネットへの掲載
  • チーフ・コンプライアンス・オフィサーからの役職員向けのメッセージの発信
  • 制度概要と受付窓口の連絡先を記載した「スピーク・アップ・カード」の全役職員への配布
  • 社内全フロアおよびイントラネットへのポスターの掲示など

スピーク・アップ制度の運用の状況は、定期的にコンプライアンス委員会、経営会議、監査役会および取締役会に報告されています。

「SC Global Speak-Up」制度の運用

国内外を問わず、グループ各社の役職員が通報することが可能なグループ・ベースのスピーク・アップ制度も設置し、運用しています。本制度では、16言語に対応しています。

違反事案への適切な対応と適切な施策の策定・実行

「即一報」およびスピーク・アップ制度に基づき連絡が行われた場合や、その他社内でコンプライアンス上の問題またはそのおそれのある事態が判明した場合には、必要に応じ外部専門家なども起用のうえ、法務部などが中心となり、国内外の関係部署とも連携し、速やかに事実関係の把握および原因究明を行います。その結果を受けて、是正措置や必要な処分を実行するとともに再発防止策を定め、実施しています。

コンプライアンス委員会事務局では、毎年度、当社グループにおけるコンプライアンス違反の状況を取りまとめたうえで分析、評価するとともに、今後のコンプライアンス関連施策などの検討を行っています。その結果や内容は、コンプライアンス委員会での議論を経て、経営会議、監査役会、取締役会でも報告、議論されています。このように、PDCAサイクルを活用しながら、施策の改善・充実を重ねることにより、当社グループにおけるコンプライアンスの周知徹底に取り組んでいます。

継続的な啓発活動

競争法遵守、安全保障貿易管理、贈収賄防止など、コンプライアンスの観点から特に重要な事項を解説した「コンプライアンス・マニュアル」を当社全役職員に周知しています。

当社では、新人研修、新任管理職研修、新任理事研修など、国内外を問わず、各階層向けの講習会を実施するとともに、「住友商事グループ・コンプライアンス・ポリシー」や「コンプライアンス・マニュアル」のさらなる理解と浸透を図るために、当社全役職員(出向者や海外勤務者を含む)を対象にその時々の状況に応じたテーマについてのe-learningを毎年開講しています。また、毎年一度、当社全役職員から、コンプライアンスの遵守徹底にかかる誓約書も取得することにより、「法と規則を守り、高潔な倫理を保持する」という当社グループの行動指針を定期的に確認しています。これらの定期的な活動に加え、贈収賄防止、下請法・競争法遵守、安全保障貿易管理、インサイダー取引の防止、ハラスメントの撲滅などの個別のテーマで、セミナーや研修なども随時実施しています。

また、営業グループ、国内店舗、海外店舗では、コンプライアンス・リーダーのもと、各グループや地域特性に応じたコンプライアンス研修も都度実施し、きめ細やかな啓発活動を行っています。さらに、当社グループ会社に向けて「住友商事グループ・コンプライアンス・ポリシー」に関するe-learningコンテンツを展開するなど、グループ会社のコンプライアンス体制の強化のための各種支援も行っています。

贈収賄・腐敗防止への取り組み

当社グループでは、「コンプライアンス最優先」の大原則の下、住友商事グループ・コンプライアンス・ポリシーにも示すとおり、あらゆる形態の腐敗の防止に厳しく取り組んでいます。具体的には、当社において「公務員等への贈賄防止規程」を制定し、国内外の公務員等に対する接待・贈答、代理店の起用、招聘、寄付に関するルールを定めて、所要の社内審査を行うとともに、各国の法令改正や外部専門家からのアドバイス、その他社会的な情勢の変化などを踏まえながら、社内ルール、ガイドライン、マニュアルなどを継続的に見直し、改善しています。また、こうしたルールやマニュアルなどを海外拠点およびグループ各社へ展開して、各社の贈賄リスクの度合いに応じた体制の整備と運用を促しているほか、社内セミナーなどの継続的な実施を通じ、日本および海外での贈収賄・腐敗防止に向けて不断に取り組んでいます。

このような当社グループの考え方や取り組み方針などは「住友商事グループ贈賄防止指針」(2017年制定・公表)にまとめています。同指針では、「日本国内の公務員等に対して、贈賄に該当するような行為やその疑いのある行為を絶対に行わないことはもちろん、贈答や接待等を原則として行ってはならない。また、外国公務員等に対して、ビジネスの獲得等を目的として、不正に金銭等の利益を供与したり、その約束をしたり又はその申し出をしてはならない。」という当社グループの贈賄防止に関する原則を宣言しています。また、取引先の皆さまを対象に、当社グループの贈賄防止体制や贈賄防止のための取り組みについて説明し、ご理解とご協力をお願いしています。

住友商事グループ贈賄防止指針

競争法遵守徹底のための取り組み

当社は、住友商事グループ・コンプライアンス・ポリシーや「コンプライアンス・マニュアル」において「公正な競争行為」を定めているほか、日々の取引における留意事項をまとめた役職員向けのマニュアルを作成しています。さらに、定期的な社内研修などを通じて、競争法の遵守徹底を図っています。

安全保障貿易管理と物流コンプライアンス

当社は、総合商社として、トレードに関わる日本の法令はもちろんのこと、貿易に関する条約や国際的な枠組みを遵守するため、グループ会社を含めて、さまざまな施策を定期的かつ継続的に実行しています。武器や軍事転用可能な民生用の製品・技術などが、大量破壊兵器の開発を行っている国家や非国家主体(テロリスト)の手に渡らないよう安全保障貿易管理に万全を期しているほか、関税関連法規を始め、公共の秩序や安全に関わる関連諸法令遵守のために、社内ルール・マニュアル・ガイドラインを整備するとともに、研修・指導・モニタリングなどを随時実施しています。

インサイダー取引の防止

当社は、当社の事業活動および役職員の私的取引に関連してインサイダー取引規制違反を防止すべく、「内部者取引防止規程」を制定し、さまざまな観点からの社内チェック体制を敷いています。また、インサイダー取引規制および社内ルールの遵守徹底のため、定期的に社内研修などの啓発活動を実施しています。

住友商事グループ税務方針

住友商事グループは、税務に対する基本姿勢及び行動規範を示した「住友商事グループ税務方針」を、2018年に取締役会監督の下で定めました。
住友商事グループは、住友商事グループ税務方針に従い適切な納税を行うべく、各国の租税及び関連法令を遵守し、租税回避のみを目的とした取引は行わず、税務コンプライアンスの維持・向上に努め、税務リスクへの対応およびタックスマネジメントを進めます。

グループ税務方針

株式会社ディ・エフ・エフ, 住友商事株式会社